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    2026年05月05日

    パンジャンドラムとは

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    質問

    パンジャンドラムとはなに?
    役に立つのですか?


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    解答

    パンジャンドラム(Panzerdrumではなく Panjandrum)は、
    第二次世界大戦中にイギリスが本気で考案した、しかし実用にならなかった兵器です。

    一言でいうと

    巨大なロケット付きドラム缶を浜辺から敵陣に向かって転がす爆弾

    です。


    何のために作られたのか

    目的はかなり切実でした。

    • ノルマンディー上陸作戦を想定

    • 海岸にある

      • コンクリート製防壁

      • トーチカ

      • 鉄条網
        事前に破壊したい

    • 工兵が近づく前に、遠隔で突破口を開く

    そこで出てきた発想が、

    「爆薬を詰めた物体を、ロケットで浜辺から敵陣まで転がせばいいのでは?」

    という、いかにも戦時イギリスらしい発想でした。


    どんな構造だったのか

    かなり狂気じみています。

    • 直径約3mのドラム型

    • 中央に約1トンの爆薬

    • 両側の円盤に

      • 数十本の固体ロケット

    • ロケットの噴射で高速回転しながら前進

    • 目標に到達 → 爆発

    理屈の上では、
    単純・安価・強力

    理屈の上では。


    実際どうだったのか(テスト結果)

    結論から言うと、

    まったく制御不能

    でした。

    主な問題点:

    • ロケットの推力が微妙にバラバラ
      → 進路が安定しない

    • 途中でロケットが脱落
      → 急旋回・暴走

    • 風や地面の凹凸に弱すぎる

    • 最悪の場合
      観測している味方に向かって突進

    実験では、

    • 兵士が逃げ惑う

    • カメラマンが必死に退避

    • 将校が海に飛び込む

    という、コメディのような光景が残っています。


    役に立ったのか?

    軍事的には

    役に立ちませんでした。

    • 実戦配備なし

    • ノルマンディー上陸作戦でも不採用

    • 正式兵器化されずに終了

    では完全に無意味だったのか?

    そうでもありません。


    「役に立った」と言える点

    ① 失敗から学ぶための兵器だった

    イギリス軍は当時、

    • とにかく試す

    • ダメなら捨てる

    • 成功した要素だけ拾う

    という姿勢が強く、

    パンジャンドラムは

    • ロケット推進

    • 無人爆破

    • 遠隔・事前破壊

    といった概念の実験台でした。


    ② 心理戦・プロパガンダ的価値

    もし敵がこれを見たら、

    「何だあの狂った兵器は…」

    と恐怖を感じた可能性はあります。

    実際、存在自体はドイツ側にも噂として伝わっていたと言われています。


    ③ 軍事史・工学史の教材として超優秀

    現代では、

    • 「なぜ失敗したか」

    • 「どこが設計思想として破綻しているか」

    • 「テストと実戦の違い」

    を学ぶための定番事例です。


    なぜこんなものが本気で作られたのか

    戦時下では、

    • 技術

    • 資源

    • 時間

    すべてが足りない。

    その中で、

    「確実に成功する普通の案」より
    「ワンチャン全部解決する異常な案」

    が採用されることがあります。

    パンジャンドラムは、その極端な例です。


    まとめ

    • パンジャンドラムは
      第二次大戦中のイギリスの試作兵器

    • 目的:海岸防衛線の突破

    • 結果:制御不能で実用化失敗

    • 軍事的価値:ほぼゼロ

    • 歴史的・教育的価値:非常に高い

    一言で締めるなら、

    「本気で作られたが、本気で失敗した、しかし無駄ではなかった兵器」

    です。




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    posted by モニー at 10:00| Comment(0) | 軍事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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